24 Dec サンブンノイチ お笑い芸人品川裕監督の第3作目
品川監督の1作目、もうタイトルもストーリーも全く記憶にないですが、石原さとみが出ていたのは覚えています。それを観て、初めから終わりまでちゃんと観ることができたのにいい意味で驚きました。ちゃんと監督してるじゃん。
で、これは3作目ですが、どれどれどのよう腕を上げてるんだろう興味がありましたが、腕落ちてました。
クライムコメデイらしい映画ですが、すべてどこかで観たようなことをリピートしたような出来上がり。スートーリーの構成から、2転3転とどんでん返しが続くのも、スローモーションと早送りカットがうんざりするほど続くのも、会話に映画に関する知識を入れ込んでいるのも。まったくオリジナリティのない映画。こういうセリフをしゃべくり回るスタイルは、気の利いたセリフなら楽しめるはずですが、凡庸なださいセリフでは、苦笑するのみ。それから映画のギャクをこれだけふりまいているのだから、ピーターと脳みそのくだりには、藤原に「あんたはレクターか!」ぐらいのセリフをしゃべらせろよ。
その藤原竜也、この人、いまいち吹っ切れていないので、ミスキャストだと思いました。それからマヨネーズの片割れ。普通ならこういうタイプは、その場をさらうはずなのに、消化不良。真面目演技とお笑い演技がどちらも中途半端なので、そうなると体型が暑苦しい。中島美嘉。拒食症一歩手前のキャバクラ嬢という感じ。ましなのが、ピーターじゃなかった池畑慎之介と窪塚洋介。プロというか、自分がどういう映画に出ているのかきっちりと把握してます。
吉本のお笑い芸人は、映画の監督をやりたがるんですね。例の大御所とか、つまらなかった「火花」を監督した人とか、この品川とか。その中では品川が一番ましだと思っていたんですが、この映画で考えが変わりました。
みなさん、ファーストラブだと思うお笑い(ですよね)の、高みを極めようとした方がいいのではないでしょうか。
55点
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